―唾液に関する訴え

セネストパチーの一種ですが、高齢の女性に多い訴えです。ある頃から、唾液のどろどろ感、ねばねば感が気になるようになり、飲み込めないと言って、すべてティッシュでぬぐったり、瓶にはき出したりするようになります。先日受診した患者さんは、チューブののりを口の中に含んだような感じで耐えがたいとおっしゃっていました。

これは、気にすればするほど悪化します。また、唾液を飲み込まずに吐き出し続けると悪化し、最終的には寝込んで、一日中唾液をぬぐうような生活になってしまう方もいます。

原因の一つに、脳の老化があるのではないかと推定されています。

唾液はもともと口の中にあったもので、誰もが意識することなく飲み込んでいるものです。そのことから注意をそらして、ぬぐわないでいられれば悪化が防げます(認知療法)。薬が奏効することもあります。

 

 

参考論文 唾液に関する訴え